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2008.06

11

Wednesday

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夜のジョギングと理想の男。

 メタボ解消のため1月から始めたジョギングが、珍しく三日坊主にならずにこの3月まで続いている。運動の楽しさを思い出したような。走る間は足や腕の筋肉の動きや呼吸が意識されるだけで何も考えなくて済む。いや、意識がある限り何も考えていないというのは嘘なのかもしれないが、それは普段の“頭を使って考える”という感覚とは別の心の動きだ。人間の意識とか行動は脳が司っているというのが現代の科学的常識かもしれないけれど、心の中心は必ずしも脳にあるわけではない。今後、脳の機能がすべて解明されても、きっとそこに心を見つけることはできないのだろう、ということを考えているとなんだか不思議な気持ちになってくる。そんなことを含めて、夜な夜な近所の公園を走るのが思いのほか気持ちよい。
 とはいえ、もう10年以上も怠けていた身、出掛けるまでは未だに腰が重い。そこで少しでも意気を揚げようと久しぶりに観たのが『ロッキー』シリーズ。『ファイナル』での熱い言葉の数々が、染みた。家族や友人を愛し、なんの隠し事もなくまっすぐに生きるロッキー。長い時間をかけて理想の男性像を作り上げたスタローンに拍手だ。

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2008.03

11

Tuesday

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時を越えて。

 最近の海外テレビドラマブームに乗って、90年代の初めに流行った『ツイン・ピークス』のDVDがレンタル屋に並んでいる。懐かしい。僕も当時徹夜で観て、あのなんとも甘美なテーマ曲が頭から離れなくなっていた者のひとりだ。
 物語は、のどかな田舎町でおこった女子高生殺人事件の謎解き話が軸にあったものの、一番の見所は登場人物たちの怪しさ満開な行動や、けれん味たっぷりの演出で、さらにオカルト的な要素も入ってくるから本当にわけがわからないものだったのだが、僕らはそのわからなさに拍手喝采を送っていたのだった。その後“解決編”として公開された『最期の7日間』を観ても僕の中ではなにも解決することなく、うーん本当にわけがわからない話だったな、で終わっていた。
 ところが今回、十数年ぶりにその『最期の7日間』を観直して驚いた。すべてが腑に落ちてしまったのだ。わかりすぎるぐらいわかってしまった。物語はひとつの主張に絡まるように巡っていて、その主張は今の僕の心に痛いほど突き刺さってきたため、思わず泣かされそうになったほど。ああ、年をとるってこういうことなのだろうか。ちょっと楽しいじゃないか。

シェリル・リー.レイ・ワイズ.カイル・マクラクラン.デヴィッド・ボウイ.キーファー・サザーランド,デイヴィッド・リンチ

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2008.02

08

Friday

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佇まいに時間感覚。

 謹賀新年。今年もよろしくお願いいたします。
 昨年の観納めは、何度観ても良い、石井隆監督作品の『ヌードの夜』で。冒頭、タイトルの出方がカッコいい。雨の夜、高架下のトンネルをバックにして、道路わきの壁面に車のヘッドライトからの光が当たる。その中に傘を差したヒロイン名美の影が映って……ヌードの夜。そして音楽。しびれまくり。物語は雨漏りで濡れた床、曇り空の遊園地、暗い海を舞台に、じっとり、ねっとりとした時間の流れで進んでいく。その流れに身を任せれば任せるほど、無類の心地良さが生まれてくる。
 村木役の竹中直人の存在感が圧倒的だ。水族館で名美の背中を見る姿や、小雨の中、名美に傘をそっと差す姿の素晴らしさはどうだろう。俳優の良し悪しは、“受け”の芝居における佇まいのあり方で決まると思う。何もしないことの難しさ、ということ。
 確認すると、この作品の公開は1993年。直後に観てから10数年も経っているとは……。自分の感覚では5年位なのだが。だんだんと時間の流れが早く感じられ、あらためて自分の時間感覚の狂いを感じた年末。明けた今年は、その辺の修復を意識していきたい。
竹中直人,余貴美子,椎名桔平,根津甚八,石井隆

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2008.01

10

Thursday

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理想的な出会い方。

 映画館で映画を観たら、それが思いのほかおもしろかった。気分良くロビーに出ると、壁に監督のインタビューが載った雑誌の切り抜きがいくつか貼ってあった。普段ほとんど雑誌を読まない僕には、この壁新聞のようなスペースが結構うれしい。見ると、監督が「最近観ておもしろかった映画は」という質問に答えて、ある作品の名を挙げていた。知らないタイトル。どんな内容かもわからない。でもおもしろい映画を撮った監督が言うのならおもしろいのかも。そう考え、作品名だけを脳の皺の隙間にねじ込んで帰った。
 一ヵ月後、レンタルDVD店でその作品を発見。あーそういえばこれだこれ。この間の。へー純愛映画なんだ。本当におもしろいのかな。まあいいや、今日はこれ観てみよ。
 そんな出会い方だった。画面の中では、名も知らぬ俳優による、ひと時も目が離せない鳥肌の立つような名演が繰り広げられた。タイトルしか知らず、軽い気持ちで観たこの作品から、まさか一生忘れられないほどの衝撃を与えられるとは。いや、事前に何の情報も持たなかったからこそ得られた衝撃だったろう。何につけても情報過多な昨今、奇跡的な出会い方だった。作品名は『オアシス』。事前情報なんて要らない。まだこの作品を知らない人は、ぜひ何も知らずに観るべき。
ソル・ギョング,ムン・ソリ,イ・チャンドン

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2007.12

19

Wednesday

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光から生まれる気持ち。

 映画を観て笑ったり泣いたり怒ったり。思えば、映像というものはただの光の粒の集まり。そのようなモノに対して気持ちを昂ぶらせているなんて不思議な話だ。
 とはいえ、人は光の粒そのものを見ているのではなく、その粒たちを、人間だったり動物だったり風景だったりに形付けて認識しているわけだ。そして、人はその画面上のモノたちに“感情移入”することによって心を動かしている。無機的な「モノ」から有機的な「心の動き」へ。映画鑑賞の場では、なんだか単純で複雑な素晴らしき生成が行われているのである。ビバ人間。
 その点から考えると、観客に強烈な感情移入を促す映画が“いい映画”であると言えるのではないか。映画作品の制作に関わる諸々の技術、それらはきっと、観客の感情移入をスムーズに促すことを目的に発達してきた。
『ジョゼ〜』に驚くのは、かなり特殊な状況下にある男女の恋物語を、そう特殊とも思わずに観せられてしまうこと。そこには、観客に感情移入を促す技術がふんだんに盛り込まれているに違いない。それを確かめるために二度観たくなる作品だ。
妻夫木聡,池脇千鶴,上野樹里,新井浩文,新屋英子,犬童一心,田辺聖子,渡辺あや

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2007.12

11

Tuesday

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